【本紹介】世界標準の子育て ~いわゆるエリート本ではないことに共感~

伊丹市の高校受験専門の個別指導 学習教室サクセスの岩田です。

さて!!今回は以前から紹介したかった本のことを書きます。

『世界標準の子育て』(船津徹著・ダイヤモンド社)という本です。

 

 

この本のコンセプトは「環境や時代の変化に負けないたくましい子どもを育てる方法を伝える」ということで、

決して「エリートを育てる」本ではない、ということです。このあたりも共感でき、また非常に売れているということで、ついつい手に取ってしまいました。

著者の船津氏はホノルルにてTLC for KIDSを設立。校長として4000名以上の子どもの教育に携わった幼児教育の権威でもあります。

中身は非常に実戦的で、科学的根拠が示されているものが多いので、腑に落ちます。良書だと思います。

 

まず冒頭にあるのは、教育やしつけに関して色んな考え方が成り立つ分野において、様々な研究により、「正解がある」という立場を表明しています。

これはインパクト大でしたね。最終的に「価値観次第ですよね」とか「色々考え方があるから…」などと済まされてしまうような事にも、一定の「正解」を与えてくれています。

(例えば下のように、色んな考えが成り立ちそうな疑問点に対して船津氏は「明確な答えがある」と断言されています)

これは痛快ですね。これらの点にご興味のある方はぜひお読みいただけると面白いと思います。

300ページ以上の本ですので、すべてを紹介するのは不可能ですが、気になった部分を紹介していきたいと思います!

 

●子育ての根幹は「自信」「考える力」「コミュニケーション力」をつけること

著者は「子育ての90%は自信を育てられるかどうかにかかっている」と断言している。この本の最も根本的な部分かも知れません。それほど自信を育てることは大事。さらに年代ごとの自信の育て方が示されている。

0歳~6歳→根拠のない自信(親から可愛がられ、大切にされることで得られる)
7歳~12歳→根拠のある自信(継続と競争によって育てられる。特にスポーツ
        で自分の強みを知り、困難に立ち向かうたくましい心を育てる)
13歳~18歳→自信を「確信」にする(新しい環境に飛び込ませることを親が
         提案。そして特に同性の親がサポート)

 

●父親の家事・育児参加

 

教育水準の高い北欧では、父親が家事や育児に参加。父親と子どもだけの時間を月に1回はつくり、母親のストレス軽減のためにひとりの時間を与える。

それによって生まれた母親の心理的余裕が子育てに良い影響をうむ。

 

●努力を褒めないと、子どもはチャレンジ精神を失う

2種類のテストを用意し、「頭がいいのね!」と「知性」を褒められた生徒のほとんどが簡単なテストを選び、一方「頑張ったのね!」と「努力」を褒められた生徒の90%は、難しいテストを選択したという実験結果がある。
→親は「結果よりも努力を認める」という姿勢を持ち続けないと、子どものチャレンジ精神は損なわれる。

 

●日本人はしつけのために褒めるが、アメリカ人は自立心を育てるために褒める

日本にも“褒め育て”が定着しつつあるが、何のために褒めるのかという認識が欠けている。「何のために褒めるのか」を考えるべき。
 アメリカ人:自分の意思で行動できた→褒める=自立を促す
 日本人:言うことを聞けた→褒める=従順を促す

 

●日本人高校生の自尊感情の低さは「人に迷惑をかけない子育て」が原因ではないか

日本人高校生で「私は価値のある人減である」という質問にyesだったのはわずか7.5%。突出してどこ国よりも低い。

また「人に迷惑をかけない人になってもらいたい」と答えた割合は、日本71%、韓国24.7%、中国4.9%、台湾25%。自尊感情は、変化する時代に対応するための「チャレンジ精神」「楽観性」「立ち上がる力」の源となる。自尊感情を潰さないように配慮すべき。

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この記事を書いた人

岩田英証のアバター 岩田英証 学習教室サクセス 塾長

生徒一人一人が安心できる居場所を目指しています。同時に、知的好奇心・やる気を刺激し、互いに高め合える環境を提供することで成長を支えたいと思います。この想いのもと、みなさんの可能性を最大限に引き出す教室運営に努めています。

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