永遠の課題?「ケアレスミスはどうすればなくなるか?」

これまでに受けてきたなかで最も多いであろう相談はやはりこれ。

「ケアレスミスはどうしたら直せますか?」という問題です。

 

どちらかというとこれからするお話は、数学・算数寄りの話になるかとは思いますが、他教科にももちろん通じてきます。

数学でのちょっとした計算問題や、他教科でも同様のことが起こってしまう。どうすればうっかりミスが少なくなるか、という部分です。

これに対して私が思う唯一の答えが、

「自分が確実に合わせられる速度を認識し、その速度で解く練習をしているか?」

の経験に尽きると思っています。

ミスをなくすには「とにかく練習しかない」という人もいます。確かにそうなんですが、渡しの解釈は少し異なる部分もあります。

例えば、テニス。試合に勝ちたいから攻撃的な速い球を打ちたい。でもいくら速くても、確率の低い無謀な球ではミスが多すぎて、勝てませんよね。

 

速いと言っても、「確実性がある程度保たれた中で、打てる最速」が求められます。

もちろん、テニスの基本のフォーム(打ち方)があるように、問題の考え方や解き方自体をまずは理解する必要があります。その次、それを定着させる段階での話となります。

 

ただ、スピードと確実性を意識しながら練習をするのって、以下の第4ステージぐらいだと思うんですね。段階を追って説明すると以下のようになります。

【第1ステージ】問題の考え方や、解き方自体をまずはだいたい理解する〔理解する〕

【第2ステージ】実際に手を動かして、ゆっくりで良いので解いてみる〔できる〕

【第3ステージ】類似の問題もやって、パターンを覚えていく〔できるを広げる〕

【第4ステージ】同様の問題をさらに繰り返しやる〔定着させる〕←ここ!!

 

ポイントはできるだけ「早く」【第4ステージ】に行って、その【第4ステージ】に時間をかけることだと思います。

【第4ステージ】とは、すでにわかったことを自分の中で定着させる過程です。

その際、間違いももちろん起こると思うのですが、その間違い具合を通じて「自分は無理してこのスピードで解くと間違う」「もう少しスピードを上げられる」(←もちろん速いほうが良いので)「この部分で急ぎすぎて途中式を抜かすと自分は間違う」などを体感しながら進めていってほしいです。

できれば少し無理にでもスピードを上げ、間違う経験もして、自分が確実に合わせられる速度感を見つけてほしいんです。

こうして”自分に向けられる目”持てるようになれば強いです。後からの伸びしろも出てきます。

 

そうなんです、皆さん。

練習問題は決して「流すように」「テキトーな流れ作業のように」やらないでほしいな、と思います。

自分が合わせられる”最速”を認識し、本番ではそれを、再現できるようにしてみてください。

 

速ければ良いってもんではないです。かと言って、過度にゆっくりで丁寧に解くことが全てと言っているわけでもありません。

チンタラと解いていたら、試験当日はあっさりとタイムオーバーです。

「自分が正答できる最高速度で練習問題を解く」これを意識してみてください。これが実現できれば、テストで高得点が出るようになってきます。

「ケアレスミスが多い子は、とにかく勉強量(時間)が足りてないだけ」という人の意見が、あながち間違いではないのはそういうことだかと思います。

一定の練習時間がないと【ステージ4】での訓練に達することができないからです。

 

まずは必要な勉強量は確保した上で、ぜひとも、そういう”内なる目”を持って、取り組んでみてください!

単純な繰り返し問題も、有意義な時間に変わるはずです。

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この記事を書いた人

岩田英証のアバター 岩田英証 学習教室サクセス 塾長

生徒一人一人が安心できる居場所としての塾を目指しています。同時に、知的好奇心ややる気を刺激し、互いに高め合える環境を提供することで成長を支えたいと思います。この理念のもと、生徒さんの可能性を最大限に引き出す教室運営に日々努めています。

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