塾長の岩田です。
コロナに振り回された昨年、そして今年ですが、新型コロナの流行によって、結局受験がどのように影響を受けたのか?ということを高校受験の上で振り返っておきたいと思います。
特に日程が日程だけに、基本的にこれがもう「最終結論」です。出題内容の削減や、面接の中止などざっとまとめておきます。
●私立高校
(1)「面接試験」への対応
①面接を今年中止にした学校:園田・大商・履正社・神戸星城・好文・大阪成蹊・大阪学院など
②面接を今年も実施する学校:雲雀(専願のみ)・仁川・百合学院・梅花(専願のみ)など
③もともと面接をしない学校:報徳・大阪・箕面自由・三田松聖・須磨・神戸龍谷・甲子園など
(2)出題内容の削減
兵庫の学校は兵庫県の公立の前期試験に準じて削減。大阪も同様に大阪府の公立の発表に準じて同様の削減。
※詳しくは後述。あまり大きな影響はない。
(3)コロナに感染したor感染者の濃厚接触者にあたる場合の措置
ほとんどの学校で、追試験(別日程)の用意がされている。HP等で示していない高校もあるが、聞けば案内されるものと思われる。
〔私立高校のまとめ〕
園田・大商のように面接を中止とする高校も。一方で、通常通り行う高校もあり、対応は分かれた。ただ、もともと入試で面接をしない高校もある。またインフルエンザも含め、コロナ感染の場合の追試験日程は、ほぼ全ての学校で用意があるものと思われる。出題範囲に関しては、兵庫の高校を受ける場合は、「ほぼ影響なし」「例年通り」と判断して良い。
ただし、大阪の私立高校や、大阪の生徒が多く受ける雲雀丘などは、大阪に準じた内容削減をしているので、注意が必要。数学では三平方や円周角の部分が、英語であれば分詞の後置修飾が出ないなど、特殊なケースもあり、注意が必要。
●公立高校の推薦・特色選抜入試(2月入試)
(1)出題内容の削減(以下の内容が削減)
・国語:3年で学習する書写に関する事項
・数学:「資料の活用(標本調査)」
・社会:「私たちと国際社会の諸課題」(公民分野)
・理科:「科学技術と人間」(1分野)、「自然と人間」(2分野)
・英語:兵庫県版中学生のための英単語集「はば単」に示された単語のうち、頻度0及び1の単語(収録している単語約1,700語のうち365語)
(2)コロナに感染したor感染者の濃厚接触者にあたる場合の措置
基本的には別日程での救済措置なし。ただし、条件がそろえば濃厚接触者であっても別室受験が可能。
〔公立高校の推薦・特色選抜入試のまとめ〕
削減内容は一見、多くあるように思えるが、実質「例年通り」とみて全く問題ない。そもそも2月入試は5教科分けて行うものではないので、数学の「標本調査」が出ないと言ってもそれは通常通り。
国語の「書写」に至っては実質的に影響は皆無。英語は単語数が確かに減るが、1ヶ月後に一般試験を受ける可能性があることを考えると、ほぼスルーするのが正解か。それらを”よける”ことを意識して勉強する方が逆に手間。2月入試は受験生徒数はそれほど多くないし、仕組み上再度、一般入試で受けられる場合が多いので、別日程での救済措置はとられなかった。
●公立高校の一般入試(3月入試)
(1)出題内容の削減なし
(2)コロナに感染したor感染者の濃厚接触者にあたる場合の措置
・3月26日(金)に追試験あり(3教科) ※合格者の決定は「弾力的に扱う」とのこと
〔公立高校の一般入試のまとめ〕
大阪と異なり、兵庫は出題内容の削減がなかったことは、救い。既存の教材を普通に使えるので、勉強しやすい。社会的要請もあり、追試験が行われることに(1月21日に発表)。一般入試から2週間後の実施で、定員を満たした後に合格者を出すと、定員+数名の合格者がでてしまうが、今年は「弾力的に扱う」とのこと。追試は3教科で実施。
以上です。春先から本当に色々と議論され、最終的にこういう着地点にたどり着きました。今年は各方面で調整される関係者の方々も大変だったとも思います。本当におつとめご苦労様です!という思いです。批判をする人もいるかも知れませんが、兵庫は比較的わかりやすい形で決着が付いた方かと思います。
さあ、これで一旦の「先行き」は判明しました。
あとは体調管理に気をつけ、努力を重ねていくしかないですね!