皆さん、こんにちは。塾長の岩田です。
さあ、何とも挑戦的な(笑)タイトルのこの本。チャン・スンスさんという方が書かれた本で受験大国、韓国で非常によく売れている本です。
人口約5000万人の韓国で70万部売れているということは日本での150万部超えの超ベストセラーに相当するといったところでしょうか。
日本では学習方法論・受験本が150部売れるということは、まずあり得ません。韓国ではこのような本がよく読まれているようで、いわゆる”受験大国”として社会的な関心も高いのでしょうね。
勉強の方法論や考え方に加えて、筆者の体験談・失敗談に割かれたも多く、読み物としても楽しめる要素が強いと感じました。
私も仕事上、日本の学習本はよく読んでいると思いますが、”韓国産”のものはあまり記憶にありません。今回読んでみて、興味深かった部分を少しピックアップしたいと思います。興味ある方は、本書を手に取っていただければと思います。
〔ポイント1 原理原則は同じ〕
これは読み進めていて確信しました。日本でよく売れている学習本と何が異なるか、という目で見ていきましたが、学習効果を上げていく上での原理原則は同じと見てよいでしょう。国によって異なるとか、そういうことはありませんね。その点は妙に安心しました。共通している原理原則は以下かと思います
●「勉強が楽しい」と自分に思い込ませるしかけを工夫してつくる
●勉強時間と成果は正比例ではない。壁を打ち破るためのスランプ期間はある
●誘惑を断ち切る方法を仕組みとして持っておく
●習慣づくりに注力すべき
●教科書を真剣に読む
このあたりは繰り返し出てきますし、日本で普通に言われていることと重なります。筆者の表現上の特徴はありますが、内容に目新しいことはないように思います。逆に言うと、国や環境が違っても出てくることは、「それって本当に大切なんだろうな」と理解すべきででしょう。
〔ポイント2 教科書を真剣に読む〕
先ほど上げた点を1つ取り上げます。中高生にとっては、教材はたくさんあります。学校でもらった教材、塾の教材、あと本屋さんに行けば、いくらでも良い教材が並んでいます。ただ、いろんな教材を使うことが大切ではなく、まずは教科書を精読する、ここに全ての基本が入っているように思います。
教科書を軽視する人がたまにいますが、非常にもったいないことです。教科書は、多くの”識者の目”(=いわゆる賢い人)が入り、長い時間をかけて少しずつ改良されながらできた産物です。しっかりと活用する方が、絶対に近道です。この本の中でもその重要性は説かれています。少し長いですが引用します。皆さん、教科書を徹底利用しましょうね!