こんにちは。岩田です。
さて、昨年度のすべての入試が3月で終わりました。
長い戦い、本当にお疲れさまでした。今回の昆陽教室と中野教室を合わせての入試結果を報告させていただきます。
流れとしては、私立→公立推薦→公立一般という日程。
全員が第一志望に合格、とはいきませんでしたが、それぞれが頑張りを見せてくれました。
【私立】《50音順です》※「~学園」などは一部省略しています。
●藍野 1名 ●大阪 2名 ●大阪学院 1名 ●大阪成蹊 1名
●啓明 1名 ●甲子園 3名 ●金光大阪 1名 ●三田松聖 6名
●須磨学園 1名 ●宣真 1名 ●園田 18名 ●大商 9名
●仁川 7名 ●雲雀丘 2名 ●報徳 3名 ●武庫川女子 1名
●履正社 1名 ●箕面自由 1名 ●龍谷大平安 1名 ●百合 1名
私立は毎年毎度の事ながら、いろんなレベル・場所に散らばっています。
(下の写真は県立伊丹高校の正門です。講師の北原先生より)
須磨学園の「Ⅲ類理数」が最難関。関学への接続校である啓明にも久しぶりにでました!
武庫川女子・仁川・履正社・龍谷大平安・園田特進などのように、中上位も一定数でて、無事全員合格となりました。
【公立の推薦・特色選抜】
●宝塚北GS 1名 ●国際 1名 ●伊丹北 1名 ●伊丹西(ヒューマン)1名
●武庫荘総合 2名 ●市立伊丹(商業)1名 ●尼崎双星(商業学)1名
●市立尼崎(スポーツ)1名
公立の推薦では、第2学区最難関の宝塚北GSコースが塾として初の合格者がでました!
国際(芦屋の公立高校です)は2年続けての合格。難関を見事突破してくれました。
伊丹北高の推薦や武庫荘総合なども無事突破してくれました。
【公立の一般】
●尼崎稲園 1名 ●県立伊丹 5名 ●伊丹北 1名 ●市立伊丹 3名
●尼崎北 1名 ●伊丹西 10名 ●宝塚西 1名 ●市立尼崎 1名
●川西明峰 4名 ●尼崎双星(普通科)3名 ●尼崎双星(商業学)1名
●宝塚東 1名 ●尼崎工業 2名
学区が広がっての3年目。これまでも含め、今回の特徴は主に以下の4点でした
1.尼崎は軒並み高倍率
2.県立伊丹、市立伊丹の倍率の落ち着き
3.伊丹北高のやや高倍率化
4.川西・宝塚の“無風状態”は変わらず
1.尼崎は軒並み高倍率
これは今年顕著だった傾向です。尼崎の公立の倍率は以下の通りでした。
┌─────────────────────────────────────┐
│ ●尼崎稲園…1.40倍(1.31) ●尼崎北…1.09倍(0.95) │
│ ●尼崎小田…1.10倍(1.03) ●市立尼崎…1.34倍(1.28) │
│ ●武庫総…1.23倍(1.33) ●尼崎双星(普)…1.44倍(1.39) │
│ ●県尼崎…1.43倍(1.11) ●尼崎西…1.23倍(1.29)(( )は昨年) │
└─────────────────────────────────────┘
ちょっとおかしな状態です。何市からの“流入”が多くてこんなにあふれかえってしまったのかは、模試の業者さんなどからのデータを待ちたいと思います。伊丹・西宮(一部川西・宝塚)などから相当数、流れたことは予測されます。
伊丹の受験生の心理からすると、伊丹西高が難しくなってきたから双星や武庫荘総合に、という流れもこの一因にもなっているでしょう。ただ、そのもっと根っこの部分には、川西・宝塚の子が山奥の学校をあまり受けず、伊丹に流れているというのがあるわけです…。
幾重もの“玉突き”があって、現状が成り立っているのかと思うと、要因は根深いものがあります。よって、こういう状態は、大きく定員設定が変わらない限りは来年以降も続くと思われます。いずれにしても、比較的伊丹に近い、尼崎稲園や双星、武庫荘総合などは今年も厳しいものとなりました。
2.県高・市高の倍率の落ち着き
市立伊丹の今年の倍率は「1.05倍」(昨年は1.33倍)。昨年やその前なども同程度の高倍率が続いていました。それを考えると、「1.05倍」は近年まれに見るほどの低倍率で、意外なものでした。11月の希望調査でも例年並みの志願者が減らずに残っていましたので。直前で伊丹西高や伊丹北高に流れた層が予想以上に出たようです。
県立伊丹の今年の倍率は「1.09倍」(昨年は1.32倍)。11月の希望調査以後に、思い切って稲園にした子、伊丹北高・伊丹西高・尼崎に流れた層などが予想されます。
ただ、この両校は依然人気がありますので、来年は昨年のように1.3倍程度で推移すると見ておいた方が無難でしょう。
3.伊丹北高の“やや”高倍率化
伊丹北高の今年の倍率は「1.08倍」。市立伊丹高とは対照的に、北高は「学校としては人気があるが、倍率はなぜか低い」という状況がずっと続いていました。(近5年の推移:1.00倍→1.00倍→1.06倍→1.02倍→1.08倍)1.08倍なら普通は、「高倍率」とは言えないのですが、北高としては総合選抜の解消以後、過去最高の倍率となりました。
4.川西・宝塚の“無風状態”
激戦となった伊丹西高や尼崎をよそに、比較的山手にある川西や宝塚の高校は、依然“無風状態”が保たれた格好となりました。数値的には以下の通りです。
┌────────────────────────────────────┐
│ ●川西明峰…0.89倍(0.71) ●川西緑台…0.99倍(1.03) │
│ ●川西北陵…1.15倍(0.97) ●猪名川…0.80倍(1.01) │
│ ●宝塚北…1.08倍(1.23) ●宝塚西…0.97倍(1.07) │
│ ●県立宝塚…1.00倍(0.96) ●宝塚東…0.90倍(0.91)(( )は昨年)│
└────────────────────────────────────┘
いくら低倍率とは言え、川西緑台や宝塚北の両校はちょっと別格と考えた方がよいでしょう。(基本的に評定平均が4.5ぐらい必要です)他は川西北陵はある程度の倍率がありましたが、他は例年並かやや低め倍率にとどまりました。
制度が変わり3年目となりました。アクセスが悪く、他の地域(他市)から集まらない学校と、アクセスがよく他からどっと集まる学校の差は、ますます広がってきたことは、明らかになってきた感があります。
さて、全員が第1位希望で合格とはいきませんでしたので、そこが残念なのですが、こうして新高1生の進路が決まっていきました。第一希望がダメだった子がいる以上、僕らの気はスッキリすることはありません。常に何かにつけて改善を加えつつ、しっかりやらねばという気持ちで新年度を迎えたいと思います。
5年前ぐらいのわりとのんびりした(?)入試とは全く異なる世界です。こちらも塾生の皆さんへの意識付けや勉強時間確保のことなど、意識して頑張っていかねば、、、という思いを新たにしています。受験生の皆さん、本当にお疲れさまでした!